【連載②】AI分野の出願状況(日本)(2021.9.7)

IPデータ集No.12のご紹介【連載②】をお届けします。
今回の内容は、第2部より、AI分野の出願状況(日本)について、解析した内容の一部抜粋となります。

前回の記事をご覧になっていない方は、「連載①】IPデータ集のご紹介と、第1部より日本・世界の知財、経済指標、技術分野別の知財動向」もぜひご覧ください。

※IPデータ集にご興味のある方は、IPデータ集のページ(https://www.tectra.jp/ipdata/)をご覧ください。

<目次>
 第2部 知財に関するデータ分析 / IP Data Analysis
  第1章 日中台おけるAI分野の出願状況分析 / Analysis of Patent Applications in AI field in Japan, China and Taiwan
   1 背景 / Background
   2 データ抽出条件 / Data Extraction Methods

   第1節 日本 / Japan
   1 背景 / Background
   2 データ抽出条件 / Data Extraction Methods
   3 出願状況の分析結果(AI コア技術分野(G06N)全体 ) / Analysis Result of Patent Applications (overall)

第1章 日中台におけるAI分野の出願状況分析 (Analysis of Patent Applications in AI field in Japan, China and Taiwan)

1 背景 (Background)

前回のIP データ集 No.11 では、中国におけるAI 分野、とりわけAI コア技術分野の出願の実態を把握するために、出願状況分析を行い、考察した。しかしながら、近年AI 分野においてめざましい発展を遂げている国・地域は中国だけではない。例えば、先進国である日本や、アジアにおいて経済発展を遂げた「アジア四小龍(台湾、シンガポール、韓国、香港)」の一つと呼ばれる台湾も、出願件数は中国ほどではないものの、その国・地域なりに発展を遂げているに違いない。そのため、中国だけではなく、日本および台湾におけるAI 分野、とりわけAI コア技術分野の出願の実態を把握する価値があると考えられる。そこで、本章では、前回に続き、中国に加えて、日本および台湾におけるAI 分野、とりわけAI コア技術分野の出願状況分析をそれぞれ行い、考察する。
また、最近は、コロナ禍等の影響もあり、現実世界と仮想世界を融合させて新しい体験を提供するためのXR が注目されている。XR は、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(複合現実)等の総称である。XR 全般に関する分析・考察については、本IP データ集の別の章に委ねるものとし、本章では、専らAI とXR が組み合わさったものの出願の実態を把握するために、日中台におけるAI 分野、とりわけAI コア技術分野であって、XR に係るものの出願状況分析をそれぞれ行い、考察する。

2 データ抽出条件 (Data Extraction Methods)

日本および台湾については、SRPARTNERデータベースを用い、それぞれ2021年4月28日(日本)および2021年4月1日(台湾)時点で収録されているデータからIPCとしてG06N(下位分類を含む。以下同じ。)が付与されている公報(特許および実用新案)であって、出願年が2010年~2019年のものを抽出した。XRに係るものついては、上記抽出したデータにIPCとしてG06F3/01(下位分類を含む。以下同じ。)を掛け合わせたものを抽出した。
中国については、日本サーバー版CNIPRデータベースを用い、2021年3月31日時点で収録されているデータからIPCとしてG06N(下位分類を含む。以下同じ。)が付与されている公報(中国発明公開、中国発明登録および中国実用新案)であって、出願年が2017年~2019年のものを抽出した。XRに係るものについては、上記抽出したデータにキーワード(扩展现实(XR)+虚拟现实(VR)+增强现实(AR)+混合现实(MR))を掛け合わせたものを抽出した。
なお、以下に述べる分析結果は、抽出した公報に付与されている分類情報や出願人等の書誌情報の統計に基づくものであり、公報の読み込みは行っていない。

(注)2019年の出願データについては、データ抽出時点で未公開の出願が存在するため、未確定の参考データとなる。

第1節 日本 (Japan)

1 背景 (Background)

近年、第3 次人工知能ブームと言われ、AI(Artificial Intelligence;人工知能)関連の技術がめざましい発展をみせており、AI 関連の特許出願も増加している。
日本の内閣に設置されている知的財産戦略本部が策定した「知的財産推進計画2020」においても、AI の活用は企業価値の源泉と位置付けられており、AI 技術は日本政府の後押しを受けて今後も発展していくことが期待される。
本節では、日本におけるAI 分野、とりわけAI コア技術分野の出願の実態を把握するために、出願状況の分析を行う。
また、AI コア技術分野の出願のうち、コロナ禍等において需要が高まったXR 分野(VR、AR、MR などの総称)に関連する出願についても分析を行う。

2 データ抽出条件 (Data Extraction Methods)

SRPARTNER データベースを用い、2021 年4 月28 日時点で収録されているデータからIPC としてG06N(下位分類を含む。以下同じ。)が付与されている公報(公開特許公報、特許公報および実用新案)であって、出願年が2010 年~2019 年のものを抽出した。
なお、以下に述べる分析結果は、抽出した公報に付与されている分類情報や出願人等の書誌情報の統計に基づくものであり、公報の読み込みは行っていない。

(注)2019 年の出願データについては、データ抽出時点で未公開の出願が存在するため、未確定の参考データとなる。

3 出願状況の分析結果(AI コア技術分野(G06N)全体)(Analysis Result of Patent Applications (overall))

(1)G06Nの出願件数と登録件数の推移 Trends in Number of Patent Applications and Registrations by G06N

上のグラフは、AI コア技術分野における日本での出願件数と登録件数の推移を示している。
なお、ここでいうAI コア技術とは、出願された場合にIPC としてG06N(特定の計算モデルに基づくコンピュータシステム)が付与される技術のことである。G06N の主要下位分類としては、G06N3/02-3/10(ニューラルネット)、G06N5/(知識ベース)、G06N7/(ファジィ論理等)、G06N20/(機械学習)等がある。
出願件数は2018 年まで、登録件数は2017 年まで増加し、以降は減少していることが読み取れる。しかし、今回使用しているデータでは、出願データに遡及日がある場合、遡及日を出願日としているため、出願日が2018 年、2019 年であっても公報が発行されていない出願が多数あると考えられ、出願件数、登録件数ともに増加傾向が継続していることが予想される。
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※詳細については、ぜひ IPデータ集No.12 PDF版(https://www.tectra.jp/ipdata/)をご覧ください。

◆No.12 第2部より抜粋◆

<次回予告>
 第2部 知財に関するデータ分析 / IP Data Analysis
  第1章 日中台おけるAI分野の出願状況分析 / Analysis of Patent Applications in AI field in Japan, China and Taiwan
   第2節 中国 / China
    1 背景 / Background
    2 データ抽出条件 / Data Extraction Methods
    3 出願状況の分析結果(AI コア技術分野(G06N)全体) / Analysis Result of Patent Applications (overall)

● ● ● IPデータ集No.12 ご紹介のTOPICS連載シリーズ ● ● ●

【連載①】IPデータ集のご紹介と、第1部より日本・世界の知財、経済指標、技術分野別の知財動向(2021.9.3)
【連載②】AI分野の出願状況(日本)(2021.9.7)
【連載③】AI分野の出願状況(中国)(2021.9.10)NEXT
【連載④】AI分野の出願状況(台湾)(2021.9.14)
【連載⑤】XR技術の特許出願状況(総説)
【連載⑥】XR技術の特許出願状況(アミューズメント)
【連載⑦】XR技術の特許出願状況(医療・リハビリテーション)
【連載⑧】XR技術の特許出願状況(教育)